研究室紹介

なんとなく自分の研究室のお話を紹介します。

学科としては、バイオテクノロジーを勉強する、という名目のところに通っています。
遺伝子を組み替えたり、DNAがうんちゃらかんちゃら、というあのバイオテクノロジーですね。

うちの学校では残念ながら、「THE バイオテクノロジー」とも言うべき花形?の「再生医療」とか「退老化の・・・」とか「iPS細胞の・・・」とかはやってません。もっともっと基礎研究です。
(でも基礎研究にもおもしろいトピックはたくさんあります)


ちなみに、高校生が大学入試の面接で

「君は生命工学(バイオテクノロジー)のどういう分野を学びたいのかね」

とかお決まりの質問を面接官に聞かれたときに

「再生医療を勉強し、医療分野と連携をして・・・(ハキハキ)」

とか答えてしまうと
「このミーハーの若造が・・・」

とか思われてしまうくらい、実際のバイオテクノロジー研究においては目立たない「基礎研究」がメジャーに行われています。(実際には、バイオテクノロジーと聞いて、世間で見かけるのは遺伝子組み換え食品と再生医療の2トピックくらいですが。。。)

そんなゴマンと行われている基礎研究のうち、自分の研究室では特に植物を扱い、「過酷な環境下(太陽光がやたら強くて、水のない砂漠のような場所とか)でも植物は生きられるのか?つまるところ、植物がきちんと育つためには何が必要なのか?何が害になるものなのか?」みたいなトピックをメインにして、ビタミンCに関する研究をしています。

ヒトにとっては、「何か知らんけど人体に大切らしいビタミンC」というのが一般の認識ですが、植物にとってはビタミンCはヒト以上に大切なもので、それによって、強い光から植物体を守ったりしている”らしい”のですね。
”らしい”というのは、実は「なぜ植物がたくさんのビタミンCをつくるのか」ということがはっきりわかっていないのです。でも、バイオテクノロジーの技術を使って「ビタミンCを人工的に作れなくした植物体」を作ると、その植物は成長できなくなってしまうのです。
なので、「ビタミンCの働きははっきりとはよくわからんが、とにかく植物の成長には絶対必要なもの」ということはわかっています。うちの研究室の学生は「ビタミンCを作るために必要な遺伝子は何か」「日光は日光でも、どんなタイプの光(赤色光とか青色光とか)が成長に影響を及ぼすのか」etc... を研究しています。


他にもいろいろな研究をしている研究室のがあったのですが、自分がこの研究室を選んだ一番の理由は『先生が素敵やった』というのがありまして。

自分の学科では、研究室の分属は3回生の後期からなのですが、この先生と出会ったのは一年生前期のパンキョウで、そのときから「おもろい先生やなー」と思ってました。まさに一目惚れ。 自分の数少ない自慢できるところは、こういった「オモロい人、能力を持ってる人」を一発で見抜けるところなんです。自分でも、
まさにハイエナ的能力!
とか思ってる訳で。

とにかく、これから先の人生でもこんなに話ができて面白いと思える先生はなかなかいないやろなーと思ってます。
あとはこんな先生だったからこそ、「一年間アメリカに遊びに行ってきていいですか?研究止まりますけども。」という無茶苦茶なお願いにもGOサインを出してくれました。外に出ることを良しとして、学生の自主性を大切に思ってくれる頭の柔らかい教授なのです。

それともちろん研究テーマも決め手でした。
自分の持ってる研究テーマはなんと、ビタミンCに微塵も関係ない「変わり種」なのですけど、それは次回紹介したいなと思います :)
みんな大好きミドリムシさんのお話ですよ、と。

(研究の話の部分は、分かりやすくするためにガッツリ要約してます。あしからず。)