ブログ移転しました
練習に個人ブログ作ってみました
http://ysdyt.net/
バイオな学生からみた2012春Ruby合宿
最初に
自分のスペックについて(自己紹介)
- バイオテクノロジー専攻の学部4年生。研究でコードを書く事は皆無。
- ホリエモン、小飼弾、web進化論などに触発されて、インターネット関連には興味津々。技術的な話でなければだいたい話にはついていける...?
- 大学院入試科目にプログラミングが含まれていたため、夏休みの1ヶ月間だけPerlを独学
- 「モノ」を作った経験は無し。Perlの正規表現などで何となく大量データのソートができるレベル。
こんなにもインフォマティクスに関係なく、プログラミング経験も無い人間が、
「興味がある」という理由だけで参加するのは珍しいのではないかと...
なお、先に書いて置くと、今回の合宿のお題であったシューティングゲームのコードに関して、圧倒的な知識不足/理解力不足のため、自分はBGMの挿入などしかできなかった。
とても「チームの一員として貢献した」と言う事はおこがましいレベル。
それでも、こういうレベルの人間から見た「Ruby合宿の感想」は他の参加者の感想とは違う部分で誰かの参考になるのではないかと思いブログ記事にすることにした。
(コードが書けない私を責めないでっ!)
という前提なので、他の方がブログで書かれている
・ バージョン管理の難しさ
・ チームで開発するという事の難しさ
・ Rubyもっと勉強しないと…!
という技術的な項目に関してはばっさり割愛。他の参加者が書かれた↓エントリーを参考にしてください。
http://www.yantene.net/?p=599
Ruby合宿2012に参加してワイのワイルドワイバーンや!言うてきたでえ - こしし(cauchym史)
Ruby合宿へ行ってきました! | くりぼーのブログ
Ruby合宿〜感想的な〜 | Facebook
おもろいひとはおもろい
スマートな人はほんの少し話すだけでスマートさがバレます。
この合宿ではそういう人が多かった。
しかも、「勉強(プログラミング)ができるのは当たり前、その他にも”何か”持っている」と感じさせる人ばかり。
やたらプレゼン慣れしている人、場を笑いで満たす人、すごく博識なのに同じ目線から懇切丁寧に教えてくれる人、20歳そこそことは思えないキャリアを積んでいる人。魅力的な人が多く、人として尊敬できる人もいた。
人としての魅力に年齢は全く関係なく、経験が多いから魅力的という訳でもない。
まだまだ井の中の蛙だなーとか。自分も工専行けば良かったなーとか。
(蛇足)
日頃から接している道具というだけあってPC関連には並々ないこだわりを持つ人ばかり。
自分は40人近い研究室で唯一のマカーであり、互換性の弊害をモロに受けている。
しかし合宿ではさすが、アンチWinの勢力が強かった。ゲームの中身を決めるときに、班の一員であるアンチWinなモンスターマカーが提案した「IEを叩き潰すゲームは?」に大爆笑した事は研究室では秘密。
Ruby大好きなんです!
もう一つ印象的だったのが、合宿運営側の「Ruby大好きさ加減」について。
Rubyのパパ、まつもとゆきひろさん (Matz) のRubyに対する愛情は置いておいても、この合宿で交流があった企業さん、講師の皆さん、島根県職員の方のRubyへの力の入れ方がハンパナイと感じた。
Matz曰く、Rubyは「プログラマーが気分良く書けることを重視した言語」らしい。
人間様が頑張って機械に仕事をして頂くのではなく、人間様がもっと楽に楽しく機械に仕事をさせることができるのがRuby。
そもそも「技術」というもの自体、それが根源だったはずである。
非効率的なもの/ しんどいものを、技術を使って効率化/自動化し、みんながもっと楽しくhappyになる時間を増やすために技術が生まれたはず。
それに慣れてしまい、いつの間にか「機械に仕事をさせるために人間も頑張る」という変な構造になってしまっている。Rubyは、改めて技術を使うことのhappyさを気づかせてくれる意味でも非常に魅力的に感じた。
そういう所に共感した多くの人が今回のRuby合宿運営に携わられていたのだと思う。
そしてそういう方々により、4泊5日かけてどっぷりと洗脳が完了した合宿生は、日本の各地に輸出され立派なRubyistになっていくのでしょう。
まさに今の自分ですありがとうございました
ルビーダイスキ!
現に松江市は、Rubyでの地域振興を本気で推進しているようです。
世界的に見ても「プログラミング言語で地域を盛り上げよう」なんて都市は無いらしく、海外からも視察が来るそうです。松江市始まり過ぎですね…
個人的なカミングアウトを少しすると、自分は4年間も松江に住んでおきながら、ほんの一年前までは島根が”大嫌い”でした。卒業したらすぐに出て行ってやろうと本気で毎日思っていました。
しかし、Rubyを知り、企業の面白い社会人と話をし、松江市はもちろん、個人レベルからでも「島根を盛り上げよう」とする動きに今では尊敬の念すら抱いています。
島根大嫌いだった学生が今では「自分でも何かできないか」と思うほどです。
こんな田舎から世界に誇る強力なコンテンツが生まれた(正確にはMatzにより、ですが)という不釣り合いな感じも、ものすごく面白いと感じません?
技術を持つ学生はすごい(ゲームの完成度について)
正直舐めてた。「学生がプログラミングを組んで作るゲーム」はもっとチャチなものだと。
が、1班目の発表から頭をぶん殴られる事になる。
グラフィックの綺麗さにビビった!あんなものを2日とちょっとで作り上げる(情報系学部?工学系?)学生に嫉妬しました。
他の班も、「プロの仕事ですか?」と思うほどちゃんとしたゲームの体裁をとっていて驚いた。
他班だけでなく、我が班員のプログラミングと面白いものを作るセンスがかなり高かった。
その笑いのセンスを存分に盛り込んだゲームは追々facebookのRuby合宿ファンページにgithubでゲームのコードが公開されると思うので、興味がある人は是非チェックしてみてください。
「(4班) つくろう 古墳」です ←※シューティングゲームですが何か?
自分がずっと取り組んだバイオテクノロジーの研究テーマも非常に魅力的で楽しかったですが、それとは違う楽しさと魅力がプログラミングにはあるのだと感じました。Matzのスライドの中に、「言語は思考を制限する」という話があったけど、専攻している学問でも人間のタイプは変わってくるのだと思う。バイオとインフォマティクスを専攻する人間はどのように変わっていくのか楽しみだ。
そして、大勢の前で発表できるものが作れる人ってスゴいと思う。それが、絵画であっても音楽であっても、数百行のコードで動くゲームであっても。
インフォマティシャンかっけー!
最後に
おそらく自分は参加者25名のうち、一番プログラミング経験がない人物だったと思う。
確かに、1日だけの講習を受け「じゃあ開発しましょうか」の後は非常に困った。
「え?あれだけでみんなできちゃうの?」とテンパったのは自分一人か...?
それでも、参加して非常に良かったと思う。
それは、講師の方が分け隔てなく根気強く教えてくださり、参加していたみんなの向上心/モチベーションの高さにインスパイアされた部分が大きい。
同年代で、自分より優秀な人を知る事は何よりも刺激になる。
肝心の「Rubyは上達したのか?」については、
スタッフの方にマンツーマンで教えて頂いた甲斐もあり、合宿前よりはわかるようになった、と言いたい。
ただ、独学でgoogle先生とマンツーマンでやるよりは理解のレベルがグッと深かったということは断言しておきたい。
他の参加者のエントリーを読んで始めて気づいたが、確かに合宿中に「ググれ」とは一度も言われなかった。この「教えてくん撲滅時代」に。
講師の方には感謝感謝である。
こんなレベルの人でも「行ってよかった!」と言うのだから、
興味があるけど勇み足を踏んでる人は即申し込みボタンをクリックすべきだと思う。
ただし、
「ちゃんと勉強してから参加する方が賢明」
ということは間違いない。
...間違いない!
この有意義な合宿で、BGMを組み込むだけなのはもったいないノダ!
ちなみに合宿で使用する教材は↓
- 作者: 高橋征義,後藤裕蔵,まつもとゆきひろ
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2010/03/31
- メディア: 単行本
- 購入: 15人 クリック: 394回
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P.S
「なんでうごかないのー!」と一人が絶叫し、「どうしたどうした」とみんなで一つのモニターを囲む光景が個人的に大好きでした。バイオの実験では見られない連帯感が素敵。
Thank you for Team A5O!
あー、もっと勉強してリベンジしに行きたいな。Ruby合宿は複数回参加可能です。
P.SのP.S
そういえば、誰にも聞かれませんでしたが、チーム名のA5Oは班員がA型5人、O型1人という意味です。
プログラミングは好きですか?
「好きな事を仕事にしましょう」という話がある。
それに対するポピュラーな返信として、
「好きな事がわからない」という人が多いらしい。
どうやれば自分の好きな事が見つかるのか?
アルファブロガーである小飼弾が著書の中で言うには
「三日間、食事と睡眠以外の時間ぶっ続けでやり続けることができるものはあなたの好きな事に違いない」らしい。
三日間の間に飽きて別の事をしたり、没頭する時間を削るために
食事と睡眠の時間を無駄に長引くようにすれば、それは「好きな事ではない」ということらしい。
つまりは「それを仕事にすると不幸になる」ということかも。
これは極端な方法だけれども、一つのわかりやすい調べ方として良いのではないか。
自分に当てはめてみれば、今回参加したRuby合宿は5日間、まさに食事と睡眠以外の時間をプログラミングに当てていた。(正確には4日間か。)
自分は勉強不足でコードは書けなかったけど、質問したり、人の話を聞いたりして
どっぷりとインフォマティクスの世界に浸っていたと思う。
そんな五日間を終わった今思う事は「もっとやりたい」ということ。
小飼弾が言うところの「3日続いたら好き」なら4日間続けて、なおかつもっとやりたいと思う事は
「来世でも大好き」レベルなんでしょう。(と、勝手に思っておく。。。)
結論は「やっぱり自分はインフォマティクス好き」ということがこの合宿に参加してわかった。
全然書けないし、理解も追いつかなかったがそれでも楽しいとか、自分でも頭おかしいと思う、てかビックリしてる。
初級者も初級者なんで、バイオなRubyist目指して楽しみながら頑張ろう!明日から本気出す!
学生団体イベントやります
学生団体イベント始めました。
島根県松江市、この田舎で学生が「ファッションショー」やります。
きっかけは、夜の研究室で突然同期のM1が「ファッションショーやりたい」と言ってきた事から始まります。
聞いてみると「なぜやるか(why)?」の理由が共感できたので
「何となく形にはなりそう」と思い、二つ返事で「手伝う」といってしまいました。
個人的にも「学生団体」というものにずっと興味がありました。
いろんな本を読んだ結果として、「将来はベンチャー会社で働くか、自分でベンチャーを作りたい」と
考えていたので、学生団体は「学生版ベンチャー会社」だと思い、いつか自分も何かしてみたいな、と思っていました。
身分やしがらみ、金銭的メリットをド返しして、
自分たちでお金を集めて、自分たちの「やりたい」と思ったものを形にする。
そういう形の組織にずっと興味がありました。
しかし、既存のいろいろな学生団体の活動を見てみると「?」と感じるものが少なくありませんでした。
たしかに、自分たちのやりたい事をやって、イベントに関わっている学生は楽しそうで、いかにも「学生団体」という感じでしたが、
彼らの活動によって地域や意識が良い方向に向かったか?というと「どうだろう?」という印象でした。
別の日に、学生団体の成果が発表される場があり、一般の人を含めた意見が聞ける機会がありましたが、感想は
「若い人が一所懸命なのは良い」
「自分も何かやらなくてはと思った」
「やる気を感じられた」など
割と根性論寄り、気分寄りな意見が多く聞こえ、
「活動のおかげで〜が良くなった」というポジティブな「結果」があまり無かったような気がした。
もしくは「どうすれば松江が良くなるか」という「話し合い」をするばかり。
そんなことを含め、また個人的な考えも加味し、
自分が学生団体イベントをするなら一番に「成果を上げる事」を大前提にしたい、と思いました。
どうせやるなら、自分たちの毒にも薬にもならないエゴを実現させるのではなく、誰かが確実に明確な利益を享受できる活動にしたい。
学生が主催するからといって、お茶を濁した、社会人の仕事をダウングレードしたような規模のものではなく「学生」であるというメリットを生かして、社会人を越える仕事を目指す。
失敗したときに、学生だから多めに見てもらえるという考えではやらない。
終わった後に「今回の失敗から学び〜」みたいなお決まりの口上は言わないようにしっかり準備する。
関わった学生だけが楽しい、学生時代の思い出作りのようなチームは作らない。お手軽に充足感を得られるための学生団体にはしない。
徹底的に「なぜやるか(Why)」「どうやるか(How)」「何をやるか(What)」を考え抜いた"意味(利益)のある"イベントを開きたい。
もしかしたら相方は、「メリットが得られる活動」ではなく「個人的理想を具現化する活動」をしたいかもしれないが、自分みたいな人間がチームに一人はいてもいんじゃないかな。
この活動が、自分からの4年間住んだ松江市への"実のある"恩返しになればいいな、という思いを込めて。
仕切り直し
ブログが放置されすぎている。
かと言って定期的に更新する気合いもない。
と言う事で、目標を定めてみた。
目標と言うか、「ここまでやったら終わり」という期限と言う感じで。
ズバリ
「誰かにこのブログの記事を呟かれたら(引用)されたらブログ終了」
新しいブログタイトルそのままなのだが、
誰かが「この記事良いな」と思ってmixiなりfacebookなりtwitterなりに、このブログ記事のURLのリンクを貼って呟く
その時点で個人的にはもう満足なのでブログをやめる
というルールにしてみた。
やはり自分が時間をかけて、文章を推敲して、disられる危険を冒しながらも何かを書きたいと思う理由は、
「どんな形でも、記事を見た誰かの役に立てたら良いな」という気分からだ。
自分にとって、
「~に行って~を食べて超おいしかった!」とか
「今日~があって、テンション下がった...」とかいうブログは
ほんとどうでも良い...!
なので、
書いた文章がtweetされる=「役に立った(感動した)文章だからみんな見て!」
という解釈のもと、「記事を呟かれたら終了」という期限付きで
改めてブログ、(ゆっくり)さ い か い します ...!!!
Ruby生みの親 まつもとゆきひろ氏講演について思った事
アメリカにいるときに、「島根に住んでる」というだけでかなりいじられたのですが(そして未だに。)
まあ、仕方なし。
島根は 陸の孤島 と呼ばれていたり、
Google先生に「島根に」と打ち込むと、予測検索で罵詈雑言を浴びせられたり。(要check)
(ちなみにジェットコースターみたいな道は実在します)
そんな島根ですが、
インターネットがないらしい島根ですが、
実は、「なんでこんなものがここに?」とビックリするようなものたまにあります。
例えば、島根県安来市にある足立美術館。
Wikipediaによると
米国の日本庭園専門雑誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が行っている日本庭園ランキング(Shiosai Ranking)では、初回の2003年から2010年まで、8年連続で庭園日本一に選出されている。2010年のランキングは日本国内803箇所の名所・旧跡を対象にしたもので、「庭そのものの質の高さ」「建物との調和」「利用者への対応」などが総合的に判断されたもので、とくに細部まで行き届いた維持管理が評価されている。また、『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で三つ星(必見)を獲得している。
という、古都京都も真っ青の栄光ある庭園があったりします。
出雲大社には、神無月である10月には、日本中の神様が集合するらしいです。なので島根では10月は「神有月」と呼ばれます。年末になると、地元に帰ってきた友達とJoyfulに集まる、みたいなそんな感じ?
世界遺産たる石見銀山もあります。あと世界で一番大きい砂時計である「一年計時計」もあったり。
一時期流行った 秘密結社鷹の爪 のアニメーターも島根人。日本神話の八岐大蛇とか須佐之男命とかも島根が舞台。耳なし芳一で有名な小泉八雲(ラフカディオハーン この人、元々はヨーロッパ人なんだよ、知ってた?!)
more 島根 info here→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B3%B6%E6%A0%B9%E7%9C%8C
そんなこんなで、インターネットはないですが、人生で一度は観光にくれば楽しいであろう島根県です。(ただし3日あれば、二度と来なくていいくらい有名地はすべてを見れます。飽きます。)
そして、そして、ナゼ島根?で一番、ビックリするのが、
なんと
プログラミング言語Rubyを作成された"まつもとゆきひろ氏"が島根在住なのです(←島根県にインターネットがある証拠!)
。。。。って言ってもプログラミングに興味ない人は 知らんし! かもしれんけど・・・
プログラミング言語作った人なんて、ホンマにすごい人なんやって!
そんな大先生 まつもとゆきひろ氏が、先日島根大に来られ、1時間半の講演をされました。←ここから本題です。
島根ではなかなかないビッグな人物のお話を聞けるチャンスにも関わらず、さすが島根大生。
講演に来たのはたったの10名ちょっとでした。
さすが島根大生。
まつもとゆきひろ氏と株式会社ネットワーク応用通信研究所(NaCl)http://www.netlab.jp/の井上社長が講演をされたのですが、話の中で個人的に心に残った話を書きます。
NaClの井上さんの話で面白かったのが、「就活生必聴。企業が欲しい学生とは」でした。
ズバリどんな学生かと言うと、「合コンで幹事ができる学生」らしいです。はい。
言わんとされた事は「相手のニーズを正確に理解できる人」ということでした。
合コンにおいても、「この男はこんな女の子がタイプだから用意しよう」とか「この女の子はこういう雰囲気の話が好きだから話題をうまくそちらに誘導しよう」とか、
”相手のニーズが分かる人”はコミュニケーションにおいても、相手の言わんとすること・要求していることを掴む読解力がある、もしくは相手の求めんとするものを引き出すために的確な質問を聞ける人、ということらしいです。
たまに「会話のステップ」を数段飛ばして話をしても、しっかりと会話について来れる人がいます、さらにはこちらの言わんとすることに先回りしていることもあったり。
やはり、そういう人は頭の回転が速いなーと思うし、実際いちいち細かく説明しなくていいので会話のテンポがいいし、楽しいのです。言葉をはしょってるはずなのに、その辺の人と話すより会話の理解の食い違いも少なかったりします。
きっと彼らは会話をしながらも「この人は何を言おうとしてるんだろう」と常に頭を回しているはずなのです。ただ相手の言葉を、流れのままに耳に入れるのではなく常に相手の話題の”オチ”を先回りして探しているのです。
そういう知り合いが、自分の周りにもいる人も多いと思いますが、おそらくそういう人をさして「相手のニーズが分かる人」と言われていたのかなーと思いました。実はこのことは、自分が人と話をするときに常に意識していることでもあったので、すごく納得しました。
そして、まつもとさんのパートでは「簡潔さは力なり」というフレーズが心に残りました。
「現代」はいろいろな側面において”複雑”になっているようです。複雑化社会。
分かりやすい例では「携帯電話の料金プラン」などだと思います。
しかし、”ナゼ、料金プランが複雑化しているか”というと、それはケータイの利用者によって求めるものが違うからです。ある人はネットも電話も使いたいし、ある人は電話さえかけられればいいわけで。
このことが、示すように「複雑さの原因」は「人間活動の反映」だと言われていました。
人間が多くを持ち、多くを求めるから社会は複雑になっていく、と。
ものすごく当たり前のことかもしれませんが、自分が面白いと思ったのは、最近ではこの「複雑化を整頓する流れ」が流行りだしていることかなーと思います。
一番有名どころは「断捨離」がもてはやされていることです。
断捨離とは、Wikipedia様に御伺いしたところ、
ヨガの「断行(だんぎょう)」、「捨行(しゃぎょう)」、「離行(りぎょう)」という考え方を応用して、人生や日常生活に不要なモノを断つ、また捨てることで、モノへの執着から解放され、身軽で快適な人生を手に入れようという考え。単なる片づけとは一線を引くという。
断=入ってくる要らない物を断つ
捨=家にずっとある要らない物を捨てる
離=物への執着から離れる
らしいです。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%AD%E6%8D%A8%E9%9B%A2
そして、働き方のスタイルとしての「ノマドワーカー」http://bizex.goo.ne.jp/column/ip_15/82/196/
なるものもどんどん増えてブームとなっています。
モノを手放し、身軽になり、複雑さから逃れる
simple is the best そして「簡潔さは力なり」というのはこれからの時代の流れのような気がします。
これからは昔ながらの「高級車を持ち、立派な一軒家を持つ」という保持や移動のコストが高い「物持ち」は”かっこわる”くて、
短パン サンダル スーツケース一つ で飛行機に飛び乗り、世界を移動する人の方が”かっこいい”と言われる時代がくるのかなーとか。 ←実際にこういう人を空港で見て、個人的に超かっこいいと思った
何その身軽さ!みたいな
そして、肝心の
ものごとをどうすれば簡潔にできるのか?
という問いには
物事の本質を理解できれば、無駄なものを削ぎ落して物事を簡潔に表せる
とのこと。
プログラミング言語開発の親から出るこの言葉にはどれほどの重みがあるか。
(そして何がかっこいいかというと、この人自身が偉い人なのにとてつもなく身軽そうに見える人だから!)
考えてみると、まつもとさんの話も、NaClの井上さんが話された話も、
「物事の本質を理解する」「相手のニーズを理解する」は根が同じ感じがする。
つまり、”肝心要を押さえてしまう”ことであると。
自分たちがこれから生きる時代には、「良いものを欲しいだけ」では破滅してしまうのかもしれない。
「これだけは手放せない」ものを、必要十分なものを、見つけて尖らせ続けることが幸せになる方法なのかもしれない。
様々な場面で、さまざまな面において。
各所で、似たような事が言われているのできっとこれがこれからの生き方の一つのスタンダードになるはずです。
fin
研究室紹介
なんとなく自分の研究室のお話を紹介します。
学科としては、バイオテクノロジーを勉強する、という名目のところに通っています。
遺伝子を組み替えたり、DNAがうんちゃらかんちゃら、というあのバイオテクノロジーですね。
うちの学校では残念ながら、「THE バイオテクノロジー」とも言うべき花形?の「再生医療」とか「退老化の・・・」とか「iPS細胞の・・・」とかはやってません。もっともっと基礎研究です。
(でも基礎研究にもおもしろいトピックはたくさんあります)
ちなみに、高校生が大学入試の面接で
「君は生命工学(バイオテクノロジー)のどういう分野を学びたいのかね」
とかお決まりの質問を面接官に聞かれたときに
「再生医療を勉強し、医療分野と連携をして・・・(ハキハキ)」
とか答えてしまうと
「このミーハーの若造が・・・」
とか思われてしまうくらい、実際のバイオテクノロジー研究においては目立たない「基礎研究」がメジャーに行われています。(実際には、バイオテクノロジーと聞いて、世間で見かけるのは遺伝子組み換え食品と再生医療の2トピックくらいですが。。。)
そんなゴマンと行われている基礎研究のうち、自分の研究室では特に植物を扱い、「過酷な環境下(太陽光がやたら強くて、水のない砂漠のような場所とか)でも植物は生きられるのか?つまるところ、植物がきちんと育つためには何が必要なのか?何が害になるものなのか?」みたいなトピックをメインにして、ビタミンCに関する研究をしています。
ヒトにとっては、「何か知らんけど人体に大切らしいビタミンC」というのが一般の認識ですが、植物にとってはビタミンCはヒト以上に大切なもので、それによって、強い光から植物体を守ったりしている”らしい”のですね。
”らしい”というのは、実は「なぜ植物がたくさんのビタミンCをつくるのか」ということがはっきりわかっていないのです。でも、バイオテクノロジーの技術を使って「ビタミンCを人工的に作れなくした植物体」を作ると、その植物は成長できなくなってしまうのです。
なので、「ビタミンCの働きははっきりとはよくわからんが、とにかく植物の成長には絶対必要なもの」ということはわかっています。うちの研究室の学生は「ビタミンCを作るために必要な遺伝子は何か」「日光は日光でも、どんなタイプの光(赤色光とか青色光とか)が成長に影響を及ぼすのか」etc... を研究しています。
他にもいろいろな研究をしている研究室のがあったのですが、自分がこの研究室を選んだ一番の理由は『先生が素敵やった』というのがありまして。
自分の学科では、研究室の分属は3回生の後期からなのですが、この先生と出会ったのは一年生前期のパンキョウで、そのときから「おもろい先生やなー」と思ってました。まさに一目惚れ。 自分の数少ない自慢できるところは、こういった「オモロい人、能力を持ってる人」を一発で見抜けるところなんです。自分でも、
まさにハイエナ的能力!
とか思ってる訳で。
とにかく、これから先の人生でもこんなに話ができて面白いと思える先生はなかなかいないやろなーと思ってます。
あとはこんな先生だったからこそ、「一年間アメリカに遊びに行ってきていいですか?研究止まりますけども。」という無茶苦茶なお願いにもGOサインを出してくれました。外に出ることを良しとして、学生の自主性を大切に思ってくれる頭の柔らかい教授なのです。
それともちろん研究テーマも決め手でした。
自分の持ってる研究テーマはなんと、ビタミンCに微塵も関係ない「変わり種」なのですけど、それは次回紹介したいなと思います :)
みんな大好きミドリムシさんのお話ですよ、と。
(研究の話の部分は、分かりやすくするためにガッツリ要約してます。あしからず。)